第13章 差し引きゼロ
早朝。
日が昇り始めてから間も無く。
ハートの海賊団が乗る船では一部の者が行動を始め、その一部の者が会議室に集まっていた。
ぺ)「おはよ」
シ)「はよ…ふあ…ねみぃ…」
大きな口を開けて欠伸をするシャチにペンギンが顎でローを指す。
ぺ)「口閉じとけ。バラされるぞ。
今日機嫌クソ悪ぃし。」
シ)「げ……何で?」
シャチはペンギンの言葉に慌てて口を閉める。
そんなシャチを見てペンギンは首を傾げ、再びローに視線を向ける。
ぺ)「しらねぇけど…
多分寝てないんだろ。隈酷いし。」
シ)「…昨日は薄かったのにな。
はあ…ヘマしませんように」
シャチのため息の後、ローの呼びかけで室内が静かになった。
ロ)「…仕事組揃ったな。
ペンギン以外はすぐに出る。
今目的の真下だ。」
ローの言葉に、仕事組と呼ばれたものは席を立ち各々戦闘の準備を始める。
ロ)「長くはかからないが…その間は任せるぞ」
ぺ)「了解。お気をつけて」
ペンギンは船の操縦員に浮上させるよう告げ、ローに一礼する。
ロー達は浮上と共に出入り口へ歩き始め、それを見送ったペンギンは一息ついて、
帽子を脱いだ。