第1章 時代を覆せ
「「「エース!!!」」」
青)「あらら…厄介なことになってきたなこりゃ」
セ)「取り返しのつかないことになる前に事態収拾を急がねば…!」
エ)「お前らどうかしたのか?
あれ、ルフィは……?」
エースは状況が飲み込めずきょろきょろと騒がしい辺りを見渡す。
マ)「おい、大丈夫か?!」
歓喜と困惑の声の中、マルコが突然声をあげた。
声を掛けた相手はエースではなく、
エースが起きるのと入れ替わる様に倒れた青年。
そんなマルコをエースは不思議そうに見た。
エ)「おいマルコ、そいつ誰だ?
知り合いか?」
その言葉にマルコは驚いた顔をする。
マ)「何言ってんだよい、こいつお前の知り合いだろ?」
エ)「いや、知らねぇ。」
マ)「は?!
知り合いじゃないならこいつは一体……って、ん?」
突如青年は光に包まれる。
イ)「……は?」
光が消えた頃には
エ)「…………クレア?」
青年がいた場所に1人の女が倒れていた。
マ)「なっ、女……?!
さっきの奴は…まさか、こいつが…?
つーかエース、知り合いか?」
エ)「あ、ああ…
でもなんでここに……
おい、クレア…?」
エースは嬉しそうに、でもどこか少しだけ恐れた様子でクレアと呼ぶ女に声をかけるが、返答はない。
明らかに、ぐったりとして意識がない容態にマルコは顔を顰める。
マ)「やっぱり無理して……
…ちょいと船で診せた方がいいよい」
エ)「なんでこんなとこにクレアが…」
マ)「…お前を助けに来たんだろ」
マルコの返答にエースは困惑した顔でクレアを抱きしめ、
痛まなくなった腹部にどこか恨めしそうに力を込める。
イ)「とにかく船に乗せるぞ!」
赤)「させんわい…」
「「「っ!!!」」」
赤)「ポートガス・D・エース……
お前さんもエドワード・ニューゲートも
生き返らせただけで失態!!!
…さっきの男はそこの女で間違いなさそうじゃの……」
ギロリとクレアを睨むと赤犬の腕がボコボコとマグマへと変わっていく。
赤)「消えてもらおうか」
エ)「させるかよ…!!」
エースはそれに対抗するように、拳を握り締めて腕に火を纏わせようとする。
…が
エ)「……?!
火が……出ねぇ……!?」
火は宿らない。