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『Dグレ』みんながいるから戦場でも笑っていられる

第5章 クロス元帥の捜索


「………しているんだ………だから………」

私は温かくふかふかとしたベッドに寝ているのが分かった。……そっか。私帰ってきたんだ。

「……リオッ!!」

私が起き上がると真っ先に飛び込んできたのは室長だった。私は彼の温かさをぼんやりと感じながらあたりを見渡した。……書類まみれだった。

「目覚められたか。リオ嬢」

目の端に映ったのはブックマンだった。室長の部屋で何回か会ったことがあるが、最近姿を見なかったため、久しぶりに顔を見た。

『……………ここは……』

どう見ても、私の部屋ではない。室長が私を抱きしめたまま言った。

「ここはとある病院の一室だよ。君はここで数日も眠っていたんだ。」

『……………室長。』

そうか。私はあの後、気絶してそれからずっと眠り続けていたのか。私は室長に伝えなければならない事がある。

『「せんねんこうは…さがしてるぅ♪だいじなハートさがしてる… ♬わたしはハズレ…つぎはダレ… ♬」︎……ケビン元帥がなくなる直前に歌っていたものです。私たちはアクマたちからノアと慕われていたものに襲撃されました。名前をティキ・ミックと言います。』

すると室長は私から体を離して微笑んだ。だが、その目は動揺した様子だった。

「……そうか。やはり。君をここに連れてきたのは、アレン君やリナリーたちにもそのノアという者が接触してきたからなんだ。」

ゾクッとした感情が私を貫く。アレンやリナリーも?ティキ・ミックというノアは凄まじい力を持っていた。まさか彼らも………

「大丈夫だ。二人とも無事だよ。別室で治療を受けている。心配ない。」

室長が私の様子を見て、慌てていった。その言葉を聞いて、私はほっと胸を撫で下ろした。

「君はこれからブックマンたちと共にクロス・マリアン元帥の護衛に行ってもらう。それまでに体を休めておきなさい。いいね?」

私が頷くと、室長は私の頭を撫でて微笑んだ。しかし、ふと疑問に思った。アレンたちはエクソシストだから分かる。しかしなぜファインダーである私が元帥の護衛などする必要があるのだろうか。ただの足でまといだろう。

『……室長。私…護衛なんて……出来ない…ただの足で……まとい…だ……よ』

私は急な眠気に襲われて、室長の言葉も聞かずに眠りこんだ。最後に意識の外で見たものは、室長の悲しそうな顔だった。
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