第3章 黒の教団壊滅事件
ガレキの山が一斉に落ちてきた。私たちの真横を多くの残骸が落ちていく。上のふたりが心配だ。
『は、班長ぉ!?』
私たちの真上にも大きな残骸が落ちて来るのが見えた。
「ちっ、リオ。頭ちゃんと守っとけよ。」
『頭守ってもこれ流石にやばいって!班長』
私は慌てて班長の頭に手を伸ばした。
「馬鹿、俺じゃなくて自分のだよ!」
『班長!なんか槍みたいのもこっちに来てる!!』
「嘘だろおい」
あ、駄目だ。私本当に死んだ。目を瞑って覚悟した。しかし、いくら経っても衝撃は感じられない。
「リナリー!」
班長の声が聞こえ、恐る恐る目を開けた。……ん?リナリー
『………リナリー!!』
リナリーが目を覚ましたようだ。リナリーはダークブーツで私たちを間一髪で拾うと、室長たちの元に下ろしてくれた。
「リィーーオオオオ!!」
鼻水と涙で顔が汚い室長が抱きついてきた。
『……じ……人生で1番……死ぬかと思いました…』
リナリーを見ると、コムリンはどんどん壊されていった。科学班のみんなは壊せコールをしている。隣を見ると吹き矢で麻痺しているアレンがいた。
『アレン、大丈夫?』
「……だいろーぶれす。」
……いやいや全然、大丈夫じゃない。この手の麻痺は時間が経つと取れると思うんだけど…
『任務から帰ってきたばかりなのに大変だったね。もう大丈夫だから、寝ていいよ。』
にこっと微笑むと、アレンはそのままぐたっと力をなくした。
「リオさん。大丈夫でしたか?」
トマが心配そうに私を見た。
『うん。班長が助けてくれたからね。』
班長を見ると、科学班のみんなと壊せコールをしていた。