第14章 秘密
『本当にそれでいいのか?』
「いいって言ってるじゃん」
『……ありがとう』
「それはこっちのセリフ」
彼女から離れると、満面の笑みを見せてくれた
その顔を見て俺は…
『…うっ……』
「えっ?なんでまた泣くの?!」
また大粒の涙を流した
……情ねえ
俺はやっと止まった涙を拭いて彼女の手を取った
『家に帰ろう』
「うん」
その彼女の優しい声に、笑顔に俺はどれだけ救われたのだろう
家に着くと悠音がいた
悠音『あ、おかえりー』
『おかえりーじゃねえよ、何でまだいんの?』
悠音『だって、紫音姉のこと気になったんだもん』
「ごめんね?心配かけて、大丈夫だから」
悠音『そっか!なら良かった〜じゃ、帰るね』
『また、プレゼント買ってやるから待ってろよー』
悠音『いりませーん!』
「シスコン健在w」
『もちろん、大事にしないと!』
「そうw」
俺は今まで背負ってきた何かがなくなったような気がした
また、彼女と楽しい日々を過ごせる
……そう思ったんだけど