第1章 my life (柿原)
舌を絡ませ、ソファに押し倒される。
私も徹也さんの首に腕を回し、キスをせがむ。
「んっ…」
ワンピースの裾をめくられ、少し冷えた手が私の太股を撫でる。
「徹やっ」
「ん…?」
低いトーンで耳元で囁かれる。
それだけでゾクゾクする…
内股に右手を這わせる。
これから予想される行為に胸が高鳴る…
~♪~♪♪
「!!!!!」
テーブルに置いたiPhoneが私達を現実に引き戻す。
「チッ」
豪快な舌打ちが部屋に響く。
「悪ぃ…」
画面をタップし、電話に出る。
「はい。」
「あ?機嫌悪いって?当たり前…。」
「あ”?何でもねーよ。」
「……。あぁ。あと15分ね。」
「了解。よろしく。」
画面をタップし、電話をきる。
「マネージャーさん?」
「あぁ…。そろそろ行かないと。」
耳をかき、少し不機嫌な徹也さん。
「ラジオですもんね!打ち合わせ頑張って下さい!」
ギュッと抱きしめて耳元で囁かれる。
「3:30には帰ってくる。」
「へ?」
「間抜けな声出すなよ…」
「続き…したいからベッド温めといて。」
「徹也さん!!」
「だって、もうそう言う気分だよ…。」
「じゃあ……ラジオ聴いて待ってます。」
そう言うと徹也さんは、嬉しそうにニカッと笑って私を強く抱きしめた。
「行って来る。」
「はい。行ってらっしゃい。」
コーヒーを入れたタンブラーを手渡し、送り出す。
「気を付けて下さいね。」
キャップをかぶり、眼鏡を掛けて玄関を出る徹也さんを見送りながら思う。
徹也さんの傍にいれるだけで幸せなんです。
自分に正直過ぎる人だけど…。
そんな貴方が大好きです。
図に乗るから私の口からは絶対に言いませんけどね?
END