第6章 Naughty(良平)
「はい。もしもし?良平さん?」
「今ですか?友人と飲んでますよ。」
「来ます?」
「大丈夫です。こっちは問題ないですよ。」
「はい。では、場所はLINEします。」
「自由?誰か来るの?」
「うん。仕事の先輩。良いよね?」
「『良いよね?』って、もう呼んでるじゃない…」
「紗友ならOKしてくれる自信があったからね。」
「全く…ホントに自由って自由(じゆう)だよね。」
幼なじみの入野自由は、小さい頃から声優として活躍してる。
でも、私にとって自由はいつまでたっても幼なじみ。
今日もこんな風に二人で飲んでいる。
「でも、自由が誰かを呼ぶなんて珍しい。」
「そう?」
「うん…」
「良平さんは、お酒がスゴく好きだから紗友は気が合うと思うけど。」