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Season~声優さんと一緒~

第5章 my time (柿原)



私が毛足の長い絨毯の上で、仰向けになりながら雑誌を読んでいると徹也さんが近づいてきた。


「紗友…動くなよ。」


「え?」


「そのまま雑誌読んでて良いから。」


「あ。はい…」


何だろう?と思いながらも柿原さんの載った雑誌の記事を読み進める。


すると…


お腹に重みを感じた。


いやな予感がして、胸元に置いた雑誌を軽く上げると…


徹也さんと目が合った。


「ちょ!徹也さん!何やってるんですか!?」



「ん?」

わざとらしく、目を大きく開け驚いた顔をする。


「何?」


「何?は、こっちの台詞なんですけど。」


「ん?どうした?」


「いやいや。こっちの台詞です。何で、私のお腹を枕にしてるんですか?」


「ん?枕にしてる訳じゃないけど。」


「?」


「紗友のお腹の音を聞いてるだけ。」


「はぁ!?」


上半身を起こそうと、腕を付こうとするものの…

その腕を徹也さんは、強く引き、一向に起き上がれない…


「動けない…」


「動くなよ。」


「徹也さん…どうしてこんな事するんですか?」


「あれ?言ってなかった?」


「?」


「オレ。女のコのお腹の音聞くの好きなんだよね。」


「はぁ?変態ですか……?」


「酷いな…。」


「え?何が良いんですか…?」


「この…コポコポするこの音が好きなんだよ。」


「はぁ…。」


「純粋に好きなんだ。」


「何フェチとかあるだろ?」


「その類と一緒だよ。」


「………。」


「女のコってフワフワだろ。」


「それにこのコポコポした音を聞くと、すごく落ち着く。」


「………。」


「他の女性のお腹の音も聞いたんですね?」

目を半分にして睨む。


「どうかな。」

含み笑いを浮かべ、クルッと向きを変えて私に背を向けた。


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