第22章 honey(宮野)
「のど渇いた…」
ベッドサイドのテーブルに置いた照明のリモコンの点灯のボタンを押す。
ピッ
その音と共に室内が眩しい白に包まれた。
掛け布団を捲り、状態を起こすと見つけた人影に一瞬ビクッとカラダが震える。
「まっ!マモちゃんっ」
「んー…」
その声に咄嗟に口元に手をあて、声を抑える。
「来ちゃダメって言ったのに…」
「風邪引いちゃうよ?」
スヤスヤ眠る穏やかな寝顔。
フワフワの髪。
その髪に指先で触れる。
「んっ…?」
その声に反射的に布団に潜り込み背を向ける。
何で私隠れてるんだろう……。