第17章 kaleidoscope(津田)
俺の肩に両腕を置き、膝立ちになって額にキスをする。
ストンと今度は床に正座をして、俺を見上げながら人差し指で唇をトントンと叩く。
その唇を俺は指でなぞる。
「言わせたいんだけど?」
ニッと笑うその視線からは、
『分かってますよ。』
『絶対言いませんけど。』
「あはは。」
「俺の方もバレてたか。」
そう言えば、今度は白い歯をチラリと見えるくらい笑う紗友。
「俺のお姫さまは、可愛くて困る。」
「それに何でもお見通しとは。」
引き寄せキスをする。
「捕まえたんだ。」
「離したりしない。」
「キミと出会えた事は、『運命』だと思うんだ。」
そう。
あれは、『運命』……