• テキストサイズ

Season~声優さんと一緒~

第16章 線香花火(蒼井)


渡された数本の線香花火。

その中から、1本だけ取り出ししゃがむ。

「火つけるね?」

ライターで火を灯し、線香花火の先端へ。

数秒経つと、赤くなった先端はくるりと形を変えオレンジ色の小さな球体を形成した。

小さい頃から、よく途中で落としてしまった火種を今回は落とさないように集中する。

「紗友ちゃん…何で息止めてるの?」

「え?……だって…息したら振動で落としちゃいそうなんですもん。」

蒼井さんに視線を向けた瞬間。

「あ。落ちたね。」

あはは。と笑う姿に心穏やかじゃないです…。
/ 316ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp