第15章 cushion(梶)
「ただいま。」
リビングのドアを開け、部屋に入る。
部屋の真ん中に見慣れない物体を見つけた。
「何…?」
その上で、くつろぐ紗友ちゃん。
体を見慣れない物体に包まれながら、ボクを見つめる。
「お帰りなさい。」
「ただいま。」
「それ…何?」
ずっと気になっていた物を指差し問う。
「あ。これ?」
「うん。」
「『人をダメにするソファー』」
「聞いたことあるでしょ?」
「ずーっと気になってて、買っちゃったぁ~。」
「もうね。本当に心奪われちゃうよ。」
「このまま、ここで寝たい。」
そう言いながら、態勢を変えてゴロゴロしながらソファーを満喫しているようだ。
客観的に見ると、疲れそうな態勢だけど…
座ってみると以外に気持ち良いのかな?
座ると違うのかな?
疑問が続々と浮かぶ。