第2章 ~第一章~二人の想い
―――翌朝――…
「…んっ……」
私が目を覚ますと、そこには小さな寝息をたてて眠るゼノ様の姿があった
(ゼノ様……)
隣で眠るゼノ様は、眼帯を外しているからかいつもよりあどけない感じがして、私は思わず頬を綻ばせた
(昨夜のような男らしいゼノ様も、少しあどけない雰囲気のゼノ様も大好き…)
そう思い、私がそっとゼノ様の頭を撫でると、少し眉を寄せながらゼノ様は目を開いた
ゼノ「…何をしている」
「…っ!!、ゼノ様、起きていらしたのですか…?」
ゼノ「いや…今、目が覚めた」
そう言ってゼノ様は優しく私を抱き締めた
ゼノ「…身体は大丈夫か?昨夜は無理をさせたからな。今日は1日ゆっくり過ごすといい」
そう言ってゼノ様は私の額へと優しく口づけをした
その言葉を聞いて、昨夜のことを思い出した私は顔を真っ赤にして俯いた
(私、昨夜はゼノ様と…)
身体中に残る僅かな重みと、私の中に残るゼノ様から受けた沢山の愛情が、昨夜のことは現実だと私に改めて実感させたのだった