第38章 合宿1日目夜~2日目
「そうだね~。タイミング逃さないよう、気をつけないとね~」
先輩達の言うように、3年生に残された時間は残り少ない。
7月ももうすぐ終わる。
夏休みが終われば、目前に春高予選がせまる。
予選の試合を1つでも落とせば、3年生の部活は終わる。
同じ学校に通っているとはいえ、部活という大きな接点が無くなってしまったら、2人の関係を進展させるのも難しくなるんじゃないだろうか。
ああ、言ってしまいたい。
東峰さんと両思いだよ、って。
でも……いくら両思いだからって、第三者から聞かされても困るよね。
それに東峰さんと誰にも言わないって、約束したし。
心の中で美咲ちゃんに謝りながら、私は黙って2人を応援することに決めた。
ーー……その後も恋バナは尽きること無く、だんだんと夜は更けていった。