第40章 月島蛍は審神者である。4
助けを求め山姥切は月島を見るが彼はフッと視線を逸らす。
「じゃあほら、三日月にお茶入れるついでに服洗うから山姥切脱いで」
「おお召し変えか。じじが手伝ぅてやろう」
「三日月と薬研は部屋から出て!」
ブーブーとブーイングの声を上げる二人の首の根っこを掴み部屋からつまみ出して月島。
「ほら、山姥切脱いでこれ着て」
部屋着を渡せば山姥切はまんば布を再び被る。
もそもそと布の中で着替え服を月島に差し出す。
「その変な布も脱いで。洗うから!」
「こ、れは、…良い」
まんば布を掴む山姥切。
「駄目。今日…頑張ったご褒美。綺麗にするから…脱いで」
ほら、と白い手を差し出され山姥切はまんば布を頭から外す。
「ご、褒美…」
山姥切は噛んで含むように云えば喉がゴクリと鳴り何も食べていないのに蜜を舐めるような甘さを感じた。
「これ被ってな」
代わりに、とフード付きブランケットを差し出されそれをもそもそ頭から被る。