第39章 月島蛍は審神者である。3
「では月島に報告してくる」
「宜しく頼みましたぞ!山姥切様!」
こんのすけの様な甲高い声でお供の狐が三日月に頬擦りされながら云う。
山姥切は三日月の興味が移らない内に、と再び本丸の門扉に向かった。
その頃一一月島は部活動をしていた、が、不意に感じた悪寒にブルリと震えくしゃみをする。
「へっ、くちっ」
ブロックしに飛び、落下地点で体を震わせる月島。
「ツッキー大丈夫?冷えた?タオルいる?」
すかさず走り寄る山口からタオルを受け取り流れる汗を拭く。
「大丈夫か?月島」
一緒に飛んでいた菅原が月島に近付く。
「スミマセン、ただ何か悪寒が…」
くちっと再びくしゃみをして月島。
「具合悪いなら帰ってもいいぞ?」
菅原とコートから出ながら月島は首を振る。
「大丈夫です」
「月島、この人が月島を探していたが知り合いか?」
職員室に呼び出されていた部長の大地の言葉に振り向いた二人は驚愕に目を見開いた。