第36章 月島蛍は審神者である。
二人が刀を抜き放ち敵に切りかかる。
刀を切り結び幾度かの打ち合いの末敵が消滅した。
二人が部屋に戻ってくる。
三日月は抜いていた刀をチンっと鞘に収めふさりと裾をさばき座った。
が一一山姥切はハァハァと荒い息をつき刀をしまえずに床に崩れ落ちる。
「山姥切?!」
叫ぶ月島に、うん、と頷きこんのすけが山姥切の側による。
「今の戦で負傷した様ですね。手入れをしましょう」
こんのすけに云われ、タブレットを手に取るがその手が震え月島はそれを取り落とす。
「血で汚れている位で丁度、……良い」
荒い息の中、山姥切が呟く。
「じじに任せておけば良いものを……主に勝利をなどと早るで敵に付け込まれおった……まあ、少し休ませてやってやればすぐ治るさ」
ほほ、と笑い三日月はズッと麦茶を飲む。
「手入れ部屋を選び手入れリストの中から山姥切国広を選んで下さい」
事務的にこんのすけが云い、月島の震える指が画面をタップする。