第36章 月島蛍は審神者である。
…………
暫く沈黙の時が流れ……。
「調べたら初期刀って五振から選べるらしいじゃん」
云う月島にこんのすけがうんうんと頷く。
「はい、ですが、月島様は山姥切国広と接吻しましたので、契約、とみなしましたが、山姥切国広を刀解し他の四振りから選び直しますか……?」
こんのすけの言葉にメジェド山姥切国広がビクリと震える。
「俺が写しだから座に戻されるのか……」
呟くような小さな震える声で云いまんば布をぎゅうっと更に目深に被る山姥切に月島はフン、と鼻を鳴らす。
「や、それはイーです。コレで」
月島の言葉におずおず山姥切はまんば布から顔を出し僅かに目を輝かせる彼。
「山姥切の写しの俺で良いのか……」
山姥切の言葉に月島は腕を広げヤレヤレと表す。
「どうせ後々他の四振りも手に入るみたいだし、どうせ真作の山姥切いないんだからイーデショ」
月島の言葉に羞恥か歓喜か国広の頬に僅かに紅がさす。