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潮風【コビー】

第6章 心構え


夜になり、布団にもぐったコビーは昨日のことを思い浮かべている。

そないやったらから、強い「想い」を感じたのだ。

それは攻撃的なものだった。

(僕が見聞色の覇気を会得していたら、そないやったらさんの想いも分かるのに)

(でも、覇気で人の心を覗くのはいけないな)

(そんなことじゃ海兵失格だ)

(僕は大将になんかなれるのかな)

(ルフィさんやゾロさんはどうしてるんだろう)

(そないやったらさんに嫌われたのかなぁ・・・)

コビーが悩んでいると、部屋の障子が突然開いた。

「!」

ヘルメッポが立っている。

「ヘルメッポさんか、びっくりした」

「お前、曹長なのに俺の気配ぐらい気付けよ」

「どうしたの、もう就寝時間過ぎてるよ」

「そないやったらちゃんと何かあったか?」

障子を閉めると、ヘルメッポはあぐらをかいた。

「うん、まあ」

「いい子だよな、素直で可愛くて」

「うん!そないやったらさんは素晴らしいよ!」

そないやったらを褒められ、コビーは嬉しくなる。

「お前に相応しいと思うよ」

「本当?ヘルメッポさん?」

コビーは顔を赤くしながらも、嬉しそうに聞く。

「ほんと、ほんと。で?何があった」

コビーは途端に顔を青くする。

すると、いきなり泣き出した。

「うっ、うっ」

「ええー、ロロノア・ゾロにも言われてたけど、お前は本当に泣き虫だな!なんで俺より階級が上なんだよ!」

「ううっ、ヘルメッポさんも泣いてたじゃないですかっ」

「あいつらに完全に忘れられてたんだぞ?そりゃ泣くわ!」

コビーはどんどん涙を流す。

ヘルメッポはナイトキャップの上から頭を掻くと、「悪かった」と謝った。





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