第4章 インターハイ、秘密の応援策
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「「「「「いただきまーすっ!!!」」」」」
練習を終え、帰途で立ち寄るのは坂ノ下商店。
運動後の熱々の肉まんは格別で、皆一気にかぶりついた。
「私の分までおごってもらっちゃって、いつもすみません」
そんな中、部員たちのように運動したわけでもない美月は、
澤村にぺこりと頭を下げた。
澤村はいいから食え食え!と美月を促す。
先輩の優しさに甘えることにして一口含むと、口の中に肉汁が溢れ一瞬で幸せな気分になった。
分かりやすく顔をほころばせるのだから、澤村もおごり甲斐があるというものだ。