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【ハイキュー原作沿い逆ハー】空飛ぶカラス

第3章 カラスとネコと




やっと口を開いてくれたかと思ったら予想もしていなかった言葉。
美月は頭の上にポポポンとクエスチョンマークを浮かべる。


「えと…ちょっかい?」

「うん。今日何回も美月に突っかかってたから」


研磨の言葉で黒尾が今日何度も自分をからかってきたのを思い返す。
でも―、


「それをなんで研磨が謝るの?」


美月に真っ直ぐ見つめられ、研磨はまた視線をそらしてしまった。


「そう…だよね」

「ふふっ、変なの!」


パッと笑った美月を見て、研磨は俯く。


(ほんとに変だ…。

クロが美月をからかうのを見て、
嫌だと感じていたのは俺自身なんだから…)



「研磨、日向が呼んでる!」


言われて後ろを向くと、日向がこちらに向かって走って来るところだった。


「翔陽…」


駆けてきた日向を見て美月はハッとする。


「あっ!私音駒の人たちにボトルのお礼しなきゃなんだ!」


美月はそう声を上げると、
研磨に背を向けて皆のところに行こうと一歩踏み出し、立ち止まる。


「美月?」

「試合、すっごくドキドキしたっ!次会う時は負けないからね!」


満面の笑みを向けられ、ポカンとする。

走り去る美月を見つめる研磨は、
日向に「おい研磨聞いてんの?!」と何回か呼ばれてようやく気付く程に、
平静を崩されていた。




こうしてカラスとネコの久方ぶりの戦いは、
お互いに大きな影響を及ぼし幕を閉じた。



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