第47章 谷地仁花の日記(その1)
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「あ!先輩から、LIMEきたよ」
『何だって?』
「"部活棟裏なら、私も一緒に行くから。何かありそうな時は、澤村達もいるから大丈夫"だって」
『ま、待って!先輩達も来るの!?』
「たぶん、部室から覗いてくれるんじゃないかな。あの奥の窓から」
『あぁ、なるほど。それにしても、全然思い当たる節がないんだけど…』
私は何となく予測出来ている。こ、これは…
告白に間違いない!!
入学した頃なんて、3日に一度は告白されていたのを知ってる。でも、私とバレー部のマネをするようになってからはかなり減って…いや、先輩達の助けによって無かった。
『最近ないと思ってたんだけど…っていうか、何で減ったのかな?』
たまに、鈍い時もあるけど…
そこがかなたちょんの短所。しかし、同時に長所でもあるんです。
『なんて断ればいいのかな。私には仁花がいるから、スミマセン。とか?』
「ソレハ、ヤメテ。私が標的になっちゃうから」
『じゃ、なんて断れば…』
「おーい、春風」
『え、スガ先輩?どうして、一年の教室に?』
「清水先輩に話聞いたんじゃないかな」
さっきLIMEしたばかりなのに先輩方、早いなぁ…
「清水が、「後輩マネの一大事」って言ってたんだけど、何かあったか?」
『何かあった、と言うか…放課後に部活棟の裏で、私に用事がある方がいるみたいです』
「……」
?
急に先輩が黙ってしまった。一体…
『スガ先輩、どうかしましたか?』
「…いや。そういうことなら、旭の出番かな」
「先輩!?東峰先輩の出番って!?(汗)」
「だぁいじょーぶ!やっちゃんは気にしなくていいから」
ど、どどどどうしてこんな大事にぃぃ~!?
これから、かなたちゃんの運命はどうなってしまうのか。
つづく…