第40章 文化祭準備にて
文化祭にて…
『…ねぇ、仁花。どうして私達は、5組の女子に囲まれてるの?』
遡ること、1時間前…
───
「ということで、今年の文化祭ですが5組の出し物は何がいいでしょうか?」
そっか、部活が忙しくて文化祭なんて頭から抜けてた。
「かなたちゃんは、何がいいと思う?」
『無難にフリマとか?』
「いいね!あ…でも、2組がやるってLIMEきたよ」
『じゃ、お化け屋敷。おどかすの、やってみたい』
「はいはい!メイド喫茶ッ!?」
は…?
「それいいね!うちのクラス、優勝じゃね?」
おめでたい男子。勝手に女子に任せようとしてるし…
「でも、それじゃ女子が大変なんだけど」
全く、ソウオモイマス。
「それじゃあ…女装男装喫茶?」
ただのネタにされるわ。
「もう、コスプレ喫茶でいいんじゃない?」
いやいや、ダメでしょ。
「かなたちゃん…か、顔が強ばってるよ…」
『仁花はやりたいの?コスプレ喫茶』
「み、みんなで決めたならやらないと…」
『…じゃ、一緒に裏方やろう?』
「春風さん!!谷地さん!!」
急に名前を呼ばれて、視線をやれば女子が私達を見ている。え、なに…
何か、言った?
「この中から選んで」
この中って…そう言って、渡されたメモは
1.春風さんと谷地さんのダブルメイド
2.春風さんが執事で谷地さんお嬢様
3.他のコスプレ(部活のユニフォーム)
『4.裏方で』
「選択増やした!?」
「残念ながら、4はありません。あと言い忘れていましたが、優勝したら部費増額&スポーツドリンク1年分を山分けなんだけどなぁ…」
「『…え』」
だ、誰だ。こんな優勝商品にしたのは!?