第13章 バレンタイン 1年組
仁花の場合
「かなたちゃん、おはよぉ!」
『おはよ、仁花。はい、バレンタインだから』
「えぇ!かなたちゃんからのチョコ…はっ!後ろから暗殺されたり!?」
『そんなわけないでしょ。いつも、仁花にお世話になってるから。これからも、よろしくね』
「わ、私こそ!これからも一緒にマネージャー、頑張ろうね!」
(あ!生チョコ!)(うん、生チョコは初めてだから少し不格好だけど)(そんな事ないよ!私、トリュフ作ったから、被らなくてよかった)
日向の場合
『日向、はい』
「あ、おはよ。これ、何?」
『チョコだけど?』
「そっかぁ!チョコか!チョ…………えぇぇぇぇぇぇ!」
『言っておくけど、友チョコだからね』
「と、友チョコ!!すげぇ嬉しい!!」
『…そ、そう。これからも、バレー頑張って』
(開けてもいい!?)(どうぞ。って言うか、そんなに嬉しいの?)(嬉しい!だって、だって…女子からの手作り!)(仁花も、あとから持ってくるはずだよ)(谷地さんも!?)((…犬みたい))
影山の場合
『影山。はい、チョコ』
「?今日って、みんながチョコくれるけど何でだ?」
『…(みんなが誰かは知らないけれど、知らないで貰ってたの)今日、バレンタインだよ。知らないの?』
「っ!?バレンタイン!」
『だから、はい。生チョコだけど、大丈夫?』
「生チョコが何か知らねぇけど、大丈夫だ!」
『…一応言っておくけど、友チョコだからね。友達にあげるチョコ』
「…お、おう」
(勘違いしたでしょ)(し、してねぇよ!)(本当、影山って顔に出ちゃうよね。セッターしてる時は、カッコいいんだけど)(!)
山口&月島の場合
『山口くん、はい。バレンタインのチョコ』
「あ、ありがとう。っていうか、ツッキーが…」
『月島も、はい。生チョコ、大丈夫?』
「……味、大丈夫?」
『あ・な・たは!素直に「ありがとう」と言えませんか?ちゃんと味見したし、仁花にも食べてもらった』
「…」
「春風さん、あ…ありがとう」
『ほら、山口くんみたいにこんな時くらい素直になれないの』
「…ありがとう」
『よろしい。じゃ、また後でね』
(ツッキー、よかったね)(山口うるさい)(春風さんの手作りだよ!美味しい!)(食べるの早っ…)