第11章 球技大会にて

帰ってきた二人に近付くと春風は、驚いた顔をしている。

「春風、すごいな！」
「この間はほどほどですって言ってたべ」
『いえ、見よう見まねです。前に動画で見て出来たらいいなぁ、位で』
「それで出来ちゃうかなたちゃんの運動神経が欲しいです」
「全くだな。それにしても、何か怒ってなかったか？」
『……』
「スッゴいオーラ出てだぞ？」

それをどうしても言いたくないのか、俯いてしまった。

「わ、私のせいなんです！」
「谷っちゃんのせい？」
『相手の女子が、やたらと仁花にぶつかって「運動神経あるのかしら？貴方のクラスってやる気あるの？」って言ったんです。それでプチッと…』

それで、あぁなった訳か。何か、影山といい月島といい…一年は負けず嫌いが多いな。

『別にケガをさせるわけじゃないし』
「かなたちゃんがケガしたら大変でしょ！」

何か、谷っちゃんは春風のブレーキみたいな感じだな。いつもは、こんなにむきにならないからなぁ。

「本当、春風の運動神経といい学力といい…分けてほしくなるな」
「全くです」




(結局、1年は5組の女子が優勝だったな)(最後、春風は1年のサッカー部門で優秀賞もらってたもんな)(本当、末恐ろしいな)



あとがき
さてさて、夢主ちゃんの弱点はどこにあるんだ。