Fall in love with you【R18】
第7章 seven
部活の休憩中、窓から入る風で涼んでいると
「烏養君。」
いつも生徒にかけるのと同じ声色で呼ばれた。
「どうした、先生。」
「あの子の生活に支障をきたさない程度にしてくださいね?」
じわり、咎められるような釘を刺されるような言葉に背筋がピンと伸びた。
何を、とは言われてねぇけど思い当たる節がある。と言うかあり過ぎる。
「良いですね?」
「っはいぃ!」
あれだ、普段優しい人が怒ると怖ぇってやつ。
身を以て体験したわ。
「あの、よ…俺から言うのも変だと思うけど、なんで知ってんだ?つか、付き合うなって言わねーのか?」
「二人の雰囲気が以前と少し違ったのでそうなのかな、と。あと僕はそこにちゃんとした愛情があれば問題は無いと思ってます。遊び目的なら今すぐ別れなさいと言ってますが、そうでは無いんですよね?」
わりぃ、先生。少し前まではそうだったわ…。
「おう、本気だ。」
今はちげーけど。
「それなら僕は何も言いません。」
慈愛に満ちた表情を浮かべる先生は、やっぱり先生なんだなって思った。