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Fall in love with you【R18】

第5章 five













チラ、と店の壁にかけられた時計を見ればあと数分で10時をむかえる。


「あ、繋心帰んのか?なら俺もかーえろ。」


二人共席を立ち、嶋田の置いてった分も合わせて会計をした。


「わりーけど釣り渡しといてくれ。なんつーか、会いづれぇし。」


「おう。お前このあと優稀ちゃんと会うんだべ?あんま無理させんなよ。」


「余計なお世話だ。」


じゃーな、と手を挙げ帰る滝ノ上を見送って、もうすぐ出てくる藍原を待った。


早く出て来いなんて思うのはきっと暇だからだ。

そうに違いない。



店の扉に影が映ったと思ったら中から聞こえるワイワイガヤガヤとした声。


優稀ちゃん帰んのかぁ?
おっちゃんとこ泊まってけばいーべ!
俺が送ってやっかー?


酔っ払ったオヤジ共の耳触りなセリフ。


それを藍原は軽く受け流して「おやすみー」と声を掛けてから店を出てきた。


「待たせてごめんなさい、烏養さん。」


接客用じゃない、普通の声。


この声がひどく心地いい。


ま、この声でこの後たーっぷり啼かすんだけどな?






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