Fall in love with you【R18】
第2章 second
「あっ、わり…」
動揺で自分が何をしたのか理解出来ていない。
「ごめん…なさ…」
か細い声が聞こえたと思ったら藍原は急に走り出して土砂降りの雨の中に消えていった。
俺は一歩も動けないまま、服が濡れるのも気にならないくらいその場に立ち竦んでいた。
唇に残るあいつの感触。
消えかかったあいつの体温。
「なんでっ…、こんなにもアイツに似てるんだよッ…」
思い出すのは三年前の記憶。
いつまで経っても消えてくれない
消したくない
「わけ、わかんねぇ…」
雨に打たれながら俺は頭を抱えた。