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Fall in love with you【R18】

第2章 second












自分の足で歩き始めた繋心を横目にポケットに手を突っ込んだ。


「何狸寝入りなんてしてんの」


「あの空気が嫌だったから?」


「疑問形かよ。」


繋心が尻のポケットからいつもの銘柄のタバコを取り出して、火をつけようとしたら何度やってもカチカチとむなしい音が響く。


「使えよ。」


「さんきゅ」


俺のライターを投げてやると今度はちゃんと火がついた。


「で、どう思ったの?」


「何がだよ」


「優稀ちゃんの話聞いて。なかなかいい子だと俺は思うけど?」


「いい子なのと恋愛対象なのはちげーべ。」


少し前を歩く繋心の顔は見えないけど、きっとアイツのこと思い出してるんだろ?


「アイツの事、もう忘れろよ。」


「忘れられたら苦労しねーよ」


溜息と共に吐き出された紫煙は風にまかれあっという間に見えなくなった。


「本気で好きだったんだからよ。」


この言葉を俺達は何度聞いただろうか。







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