第11章 eleven

いつも通り烏野に着き、疲れて寝こけていた部員達を叩き起してから明日の指示を出し解散、


やっっと藍原の元へ行ける……！


と、思ったのに。

『繋心、今から呑みに行かない？』


この前改めて登録してからほぼ毎日。

「会えない？」「電話してもいい？」「呑みに行こう」etc…お誘いのオンパレード。

もちろん断ってマスガ。

直井にいい断り方がないか聞いたときは「自分で考えろ」と一掃されてしまった。


『合宿終わりで疲れてっから無理』


端的に一言だけ返すと、それでも懲りずにまた送られて来たメッセージ。


『いま、おすわりにいるんだけど』


え……

思考が一瞬止まる。確か今日は藍原がバイトに入ってる日じゃ……

この前のやり取りを確認しようと藍原とのトーク画面を開いて履歴を遡る。と、今日の夜はバイトだと書かれていた。時間帯はまさに今。


『嶋田達もいるよん』

最悪だ……あいつらにはまだハルと会ったってこと言ってねぇのに……


『今から行く』


頼むから、何も起こってませんよーに……！