Fall in love with you【R18】
第10章 ●ten
こんなとき、名前を呼んでもらえたらどれだけ幸せなんだろうか。
「藍原、気持ちーか?」
ねぇ、どうして元カノ(ハルさん)は名前で、
今カノ(私)は名字なの?
「な、目ぇ開けろって」
何で好きって言ってくれないの?
「こっち見ろ、藍原」
名前呼んでって、好きって言ってって
“お願い”したら叶えてくれるの?
でも、
「うか、いさっ……ぎゅってして……!」
「あぁ、してやる」
それは私からのお願いなんかじゃなく、
あなたの意思で紡いだ言葉で聞きたい。
「イっちゃ、や、あっ、あ、んんっ……!」
「んっ、でるっ……!」
0.02ミリの薄い膜越しにドクドクと白濁が出されるのが分かる。
全てを出し切るとゆっくり引き抜かれ
大きな掌が頬を撫でた。
「お疲れ。つらくねぇ?」
この優しさは本当に私だけに向けられたものだと信じてもいいのだろうか。
「へーきです。烏養さんこそ、1回だけで大丈夫ですか?」
「くたくたのヤツがそんな心配すんなっつーの。」