Fall in love with you【R18】
第2章 second
「へぇーじゃあ優稀ちゃんはバレー部の手伝いしてるんだ?」
「手伝いだなんてそんな!烏養さんに会うための口実です!」
「優稀ちゃーん!お酒追加ー!」
「あ!はーい!」
反対側の客席のジジイに呼ばれてやっと俺らの席を離れた藍原。
「イイ子だな。優稀ちゃん。」
「ったく…冗談じゃねぇよ。」
「あんな可愛い子に好かれてて何が不満なんだよ繋心!羨ましいぞ俺は!!」
「あんなガキ…好きになる訳ねぇだろ。」
「好きに大人も子供も関係ないと思うけど」
「よく考えてみろよ。俺は26でアイツは高校生。付き合ったりしたら犯罪だぞ。それに、」
俺はまだあいつのこと忘れらんねぇんだよ。
小さく呟いた言葉に、目の前の二人は黙り込んでしまった。こいつらだってそれなりに付き合いが長ぇから誰の事だかすぐに察しがつく。
「高校生ってのは大人に憧れる生きモンだ。好きと憧れを勘違いするなんざぁよくある話だろ。」
すっかり酔いの回った頭では、あいつがここに居るって事を、これっぽっちも覚えちゃいなかった。