Fall in love with you【R18】
第9章 nine
デートの約束をしてから2週間ほどたったある日、先生から一本の電話が入った。
「すみません、急遽週末の練習で体育館が使えなくなってしまいました。」
「確か一日練習の日じゃ…」
「吹奏楽部がどうしても定期演奏会の練習をしたいと…」
町のホールを使って行われる定期演奏会。狭い音楽室ではなく、少しでも本番と同じ環境下で練習したいという事なのだろう。
「今からじゃ練習試合も組めねぇしな…しゃーねえ、休みにするしかねぇか…」
「生徒達には僕から連絡しておきます。すみません。」
「気にすんなよ、どっちにしろココ最近まともに休養日取ってねぇし、丁度いいだろ。」
二、三言話し終話ボタンを押して気づく。
これは…デートのチャンス…!いやでも藍原の方に予定あったらダメだろ…
今すぐ確認してしまおうかと開いたケータイの画面を閉じポケットに仕舞った。
学業優先。話なら後でもできる。
笑っちまうほどあいつを中心に動いてんな…
まぁ、それでもいいと思ってるんだけど。