Fall in love with you【R18】
第7章 seven
グサリグサリと刺さる視線を受け、何とか体育館から出た。
「もうっ!烏養さんなんであんな事言ったんですか!」
「あんな事って?」
「だからっ…俺のだって…」
だんだん尻つぼみになっていく言葉。
自分で言いながら照れてやがるし。
可愛いやつめ。
「俺のだから俺のだって言ったんだろ。嫌だったか?」
「ヤじゃないです…」
「ならいいじゃねぇか。」
くしゃ、と頭を撫でてやると照れくさそうに笑って、ですね!と言った。
その笑顔に一瞬、動きを止めた。
やっぱり似てんだよな…
「烏養さん?」
「ん、何でもねぇ。帰るべ。」
少しずつ、忘れよう。
んで、コイツとの思い出に塗り替えよう。
小さな決意を胸に、短くなったタバコの火を消した。