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第8章 サイコパス


優月さんのバイクで送ってもらい、
お店につくと、
優月さんは看板を下げた。

「今日はもう閉めるんですか?」

「あぁ。お前らとゆっくり話したいし、ちょっと体調が優れないからな。」

確かに優月さんは顔色が優れなかった。

「やっぱり、今日のゲームのせいですよね…すいません。」
私は頭を下げた。

「バカ、謝るのは俺の方だ。俺が弱いばかりに怖い思いさせて悪かった。」

優月さんは私の頭を優しく撫でた。
そして、すごく悲しそうな顔をしていた。

その顔を見ていると
なんだか心がズシンと重くなって
苦しくてたまらなくなるようだった。

「次は絶対に死んでも守るよ。陽もお前も…本当に悪かった…。」

優月さんは私たちと誰かを重ねているようだった。
…ゲームを続ける理由である復讐に何か関係があるのだろうか?

「…優月さん…昔何が…」
「…はぁ、やぁっと到着したぁー!!!」

私がそう言い掛けたとき、
自転車でこっちに向かって来た陽くんが到着した。

「ん?何だ?二人して外で立ち話か?」
陽くんは不思議そうな顔でこちらを見た。

「…あぁ、そうだな。中に入ろう。」
優月さんは店へと入って行った。

私も続いて入っていこうとしたが、
陽くんに腕を掴まれた。

「…なぁ、雛。」

「ん?」

「俺って役立たずなのかもしんねぇ。おっさんもお前も全く助けられなかった…。」
陽くんはなんだか泣きそうな顔をしていた。





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