第4章 GAME START
足元には真っ二つになった人形が転がっていた。
「ったく、本番で敵に背ぇ向けるんじゃねぇぞ。」
どうやら優月さんが助けてくれたようだった。
「あ、ありがとうございます。」
私はペコっと頭を下げた。
「おし、陽も雛もよく頑張った!これでとりあえずの戦闘は大丈夫だろ。あとは慣れだ。」
そう言って優月さんはあっという間に残りの人形達を倒していった。
「よし、出るぞ。」
「はい!」
「おう!」
なんだか少し強くなれた気がした。
優月さんがなにやらリモコンのボタンのようなものを押すと再び足元に魔方陣が現れ、
あのカウンターのある建物に移動した。
「マタノゴ利用ヲオ待チシテオリマス。」
NPCの女の子がそう言って深々と頭を下げた。
私もつられて頭をさげた。
「っぷ。機械に頭下げてる。」
そう言って陽くんは私を笑った。
なんだか少し恥ずかしくなった。
そして、私達はその建物を出た。