第4章 GAME START
出口立つと優月さんは立ち止まった。
「いいか。外に出たら絶対俺から離れるな。」
優月さんは真面目な顔で言った。
「…はい!」
「…うぃーっす」
私達二人の返事を聞くと優月さんはドアを開けた。
またあの冷たい風が一気になだれ込んで来た。
外は昨日同様薄く雲がかかる満月の夜だった。
「…また満月だ。」
私はポツリと呟いた。
「ずっとだよ。ここは『エピドート』主にアサシン達が活動する夜の街だ。」
優月さんも空の満月を眺めながら言った。
「へぇー、そうなんですね。」
そんな話をしながら歩き、誰とも会うことなく、
私達は目的地の建物内に入った。
中に入るとカウンターのようなところに一人の女の子が立っていた。
そして、私達を見ると
「イラッシャイマセ!訓練所ヘヨウコソ!」
何だかカタコトのイントネーションで女の子は言った。
「あ、こんにちわ!」
私は頭を下げた。