第2章 ゲームヲハジメマスカ?
いつものように起床し、
いつものようにバタバタと準備をし、
いつものようにお母さんの作ったお弁当と荷物を持ち、私は家を出た。
「いってきまーす!」
いつものように学校へ向かう。
今日もいつもの日常が始まる…
はずだった。
いつもの商店街を歩いると、
まだ人もまばらな時間だというのにビラ配りをしている人がいた。
朝から大変だな。
そうも思いつつ、私は受け取りたくなかったのでビラ配りをしている人を大きく避けて進んだ。
「おねがいしまーす。」
スっと目の前に出されるチラシ。
え?4mは離れてたはずなのに!?
…と思いながら驚きのあまり受け取ってしまった。
ふと配った主を見た。
帽子を深く被っており、よく顔は見えないが、口元だけは確かに笑っていた。
なんだか背筋がぞっとした。
私は歩きながら受け取ったチラシを見ると
『ゲームをはじめてみませんか? 』
その言葉とURLが書かれただけのチラシ。
なんだか胡散臭いなと思いながらもう一度配っていた主の方を振り返った。
「…あれ?」
既にチラシを配っていた人物はいなくなっていた。
…気持ち悪いなぁと思いつつ、
チラシをバックにねじ込み
私は学校へと向かった。