第12章 現実世界。
「私がはじめてこのゲームに入った日…私より2時間も前に陽くんがゲームにログインしていたんです。」
そう。
私がはじめてゲームに入ったあの日。
陽くんは2時間ぐらい前からゲーム内にいる…と言っていた。
明らかに同時にログインしていない…。
そして、私も陽くんもあのページを開いた瞬間飛ばされた。
それが時間割のジャスト時刻だったとは
少し考えにくい…。
「…うーん…。」
蘭丸さんは頭を抱えた。
「悪いがそれはバグとしか言えねぇし、俺はわかんねぇ!…つーか、今のこのゲームはよくわかんねぇ…。いろいろと無茶苦茶なんだ…。」
「…でも、私がゲーム内に取り残された時はタイムラグが発生したんですよね?」
私がそういうと
蘭丸さんはまた難しい顔をした。
「つまり、今は時間外にログインする、もしくはゲーム内に取り残された場合、一瞬ではなくタイムラグが発生する事になるって事なのか…。後でカズに確認してみるわ。」
蘭丸さんは頭をボリボリとかいた。
このゲームの謎は深まるばかりだった。
なんのために作られたのか、
なんのために私たちは参加させられているのか…
なんのために…
明日は殺し合いをしなければいけないことになってしまったのか…