第3章 戻った世界。
ふと目をあけると、私は部屋のパソコンの前で寝ていた。
「・・・あれ?やっぱり夢・・・?」
パソコンはコンセントが抜かれ、
電源が切れている状態だった。
「雛!ご飯出来たわよ!食べにきなさーい!」
台所からお母さんの呼ぶ声がした。
私は立ち上がり部屋を出た。
あれ?私どれくらい寝てたんだろう。
家に帰宅したその時には既にお母さんはご飯を作り始めていた。
食卓につくと、私はお母さんに聞いた。
「ねぇ、お母さん。私何時間寝てた?」
「はぁ?何言ってんの?あんたが帰ってきてまだ30分も経ってないわよ?」
お母さんはわけのわからないというような顔をしていた。
「え?30分?」
家に帰って、服に着替え、わりとすぐパソコンをつけた。
URLにアクセスして、意識が遠のくまでの間。
つまり、あの世界に入り込むまでの時間は約30分はかかっていたはず。
ほぼ、一瞬だけであの長い夢を見たのだろうか。
なんだか腑に落ちなかった。
でも、まぁ、夢でよかった。
そう思って私は
いつものようにご飯を食べ、お風呂に入り、
そして、眠った。