第11章 アカシックレコード
「カーくんって見た目めっちゃ怖いけど、すっごい優しいんだよ!それにね、面白いし、強いし…」
律さんが蘭丸さんの魅力を語る姿は
嬉々としていてまさに恋する乙女という感じだった。
私は相槌をうちながら
その話を聞いていた。
「ふふっ!こういう話しするのって何か楽しいねっ!」
律さんは嬉しそうに笑った。
「はい。」
「雛ちゃんも好きな人とか彼氏とか出来たら教えてね!」
律さんはそういうと小指を私の方へ出した。
「はい!約束します!」
私たちは指きりげんまんをした。
「さて、そろそろ出ようか!」
律さんのその声に私たちは武器を持った。
律さんも重そうな武器をずるずると引きずった。
「あ!律さん!そういえば、優月さんから聞いたんですけど、武器って収納できるらしいですよ!えーっとやり方は…」
確か、収納の呪文があって
その呪文を唱えると武器を手元から消す事が出来るそうだ。
でも、突然の戦闘が始まった時に不利だから
ヘビーガンナーやウォリアーなどの武器が重たい人以外はあまり収納しないと優月さんは言っていた。
「restore!」
律さんがそう唱えると、大きな武器は消えてしまった。
「あ、それです。…知ってましたか?」
「うん、ごめんね。知ってた。」
律さんは苦笑いするような顔をしていた。