第11章 アカシックレコード
「…お前、人殺してんのか!?」
陽くんは口をポカーンとあけた。
「バカ!違ぇよ!逆だ。…命狙われてる奴の護衛だよ。」
蘭丸さんはポリポリと頬をかいた。
「…そうだったのか。だから、マスターの店もお前の父親が管理してたのか…?」
「マスター…?あぁ。石田幸蔵の事か。そいつに関しては偶然だ。」
「…そうか。」
優月さんは複雑そうな顔をしていた。
「んで?そのシステムはドコに行けばぶっ壊せるんだよ?」
陽くんはシビレを切らしたように聞いた。
「現在の開発グループの中心は"ハコブネ"に所属している。とりあえず、そいつら捕まえて、システムについて聞くしかねぇな。あとは、俺が護衛している奴らに聞くか…」
蘭丸さんがそういうと、
陽くんはカズトラさんの方をじっと見た。
「お前ハッキングできるんだろ?それで何とかなんねぇの?」
「えぇ?無理無理ー!あそこ何気にガード固いしー、こっそりゲームに侵入するだけで限界っ!」
カズトラさんはヘラヘラっと笑った。