第14章 襲撃
目を覚ましてみると、目の前に黒い何かがあった。
麗「・・・あ、れ・・。」
「起きたか。」
くるりと振り返る黒い何か。リボーンだった。
麗「・・・リボーン君、私・・。」
リボーン「もう終わったぞ。ツナが勝った。」
ハッとして起き上がる。
ツナ「鷹宮さん!」
骸は気絶していて、動く気配がない。
麗は静かに骸に近づいて行った。
ツナ「た、鷹宮さん・・・?」
リボーン「・・・。」
骸の傍に座ると、ソッと髪に触れる。
麗「・・・お疲れ様。」
ツナが恐る恐る麗に近寄ろうとした時だった。
「骸様に近づくんじゃねぇびょん!!」
ツナ「ヒッ!?」
麗「・・・貴方達・・。」
骸と一緒にいた、城島犬と柿本千種。
リボーン「ビビんなツナ。こいつらはもう歩く力も残ってねーぞ。」
ツナ「・・な・・なんで・・・?なんで、そこまで骸のために?君たちは骸に憑依されて利用されていたんだぞ?」
千種「・・・分かったような口を利くな・・。」
犬「だいたい、これぐらい屁ともねーびょん。あの頃の苦しみに比べたら・・。」
麗「・・・や、めて・・。」
震えた女の子の声がして、ツナはハッとして麗を見た。
ツナ「・・・鷹、宮さん・・?」
麗はポロポロと涙を零していた。
麗「・・・沢田くんも、その子達も・・自分の居場所を守りたかったんだよ。だから・・・!!」
リボーン「・・・お前・・。」
麗「綺麗事だって、分かってる。・・・それが、正しいとも言わない。・・お願い。お互いを、許してあげて・・・。」
下を向いて話す麗の表情を見る事は、誰にもできなかった。けれど、誰も反論する者はいなかった。
ヌッ・・・と、入口に誰かがやって来るのが見えた麗は骸を抱きしめる。
麗「・・・誰・・。誰!」