第10章 イタリア
麗が目を覚ますと、そこはホテルの部屋ではなかった。
ガバッと起き上がってみると、そこは機内だった。
麗「・・・あ・・れ・・・?」
ディーノ「お。起きたか。朝食食べるか?」
麗「ディーノさん、あの・・・?」
ディーノ「ん?・・・あぁ。麗、寝ぼけたまま着替えてスーツケースに閉まって、そのまままた寝ようとしてたから抱えて来た。」
麗「抱えて!?・・・ご迷惑おかけしました。」
ディーノ「いや、軽くてびっくりした。ちゃんと食ってるか?」
麗「食べてる。」
ムスッとした表情の麗。
ディーノ「食べてるならいいけどよ・・・。」
麗「・・・部下の人達は?」
ディーノ「後ろの席に座ってるぜ?」
麗「・・・私、こっちでいいの?」
ディーノ「男まみれのとこに放り込むのはよくないだろ。」
麗「・・・ありがとう。」
ディーノ「あと5時間くらいだな。イタリアまで。」
麗「・・・もうそんなに飛んだの?」
ディーノ「いや、普通の旅客機よりも早いぞ。戦闘機の技術混ざってるからな。」
麗「・・・そっか。あっちに何時に着くの?」
ディーノ「あっちの時間で7時過ぎくらいだ。」
麗「じゃあご飯辞めとく。あっちで美味しいとこ連れてって?」
ディーノ「いいぜ。任せろ。」