第18章 未来
白蘭「今日はいい天気だねぇ。一緒に散歩でも行こうか?」
「・・・。」
白蘭「ご飯食べたら、レオ君に車椅子用意してもらって近くをブラリとしてみるのもアリだねぇ・・・。」
「・・・。」
黒い綺麗なストレートの髪は膝辺りまで伸びている。
黒い髪と対照に、白い膝上のワンピース。
白蘭「麗チャンはどこに行きたいかなぁ・・・♪」
白蘭が話しかけている相手こそ、24歳の麗である。
麗「・・・。」
しかし、麗は答える事もなく、虚ろな目は動かない。
白蘭「麗チャン、大丈夫だよ。僕が君を守ってあげる。」
パタンッと扉が閉まり、部屋は麗の髪以外、白一色になった。
麗「・・・て・・。」
蚊の鳴くような声が、空気に溶けて消えた。
タスケテ―――――――。