第8章 〈沖田〉今日こそは……

「ねえ」

「ん？　何でさァ？」

　私は改札を抜けてから、総悟に話しかけた。

「……何で今日は早いの？」

「……何がでィ？」

「……」

　私は駅のホームから見える集合場所を見た。

「……来るの……今日は早かった」

「そりゃァ、俺から誘っといて遅刻なんてカッコ悪いことはできねェでさァ」

「……そっか」

　私は顔を曇らせた。
　ーーそう言えば、デートはいつも私から誘ってたっけな……。

「ほら、電車来ましたぜ」

　私はやって来た電車を見て、心に誓った。


　ーーこの関係を今日までにする。

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