第7章 〈阿伏兎〉夜兎の使命を守るため
「まあ……そうかもしれねェな〜」
「私たちのこと、舐めてるんですよ! あんなただのお飾りなんかぶっ倒して……」
「朝霞」
阿伏兎はふーと息を吐いた。
「お前まで団長みたいなことを言うなよ。あれでも、一応俺ら春雨の提督なんだから」
「……阿伏兎さん、あれでもって……」
阿伏兎は少し気まずい顔をしてから、朝霞の頭を撫でた。
「まあ、なんだ……とりあえず、トップなのには変わりないから……ぶっ倒すとかそういう言葉は慎め」
「……はい」
朝霞は阿伏兎に撫でられて、大人しくなった。
「……飯……食うか?」
こくんと頷いて、2人は団長がいるであろう食堂に向かった。
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