第4章 優しいキスをして〈4〉
【今日は付き合うてくれてありがとさんな】
【そうや!明日は一緒に学校行こか?】
【迎えに行くから家で待っておいてな】
……明日一緒に学校?
冗談じゃないわ
いつものように未読スルーをしようとスマホの電源を落とそうとすると
【未読、既読スルーしたら今からピンポンしに行くで】
「……それは勘弁してよ」
家まで送っていくって言われて断ったんだけど、半ば強引についてきた青木くんを撒くことが出来なくて家バレをしてしまった私。
LINEをスルーしたら本当に来そうでこわい
かと言って一緒に学校にも行きたくない。
どうやって断ろうかとスマホとにらめっこ。
文字を打つ画面にしているけど、指が動いてくれない
学校なんて行ってもつまらないだけ。
こうなったら青木くんが迎えに来る前に家を出るしかないよね。
【何時に迎えにくるの?】
【お!返信してくれるなんて嬉しいな】
……すぐに既読がついて返ってきた
(まさか……張り付いてるって事はないよね?)
【何時に来るの?】
【凜からの返信めっちゃ嬉しいで】
……いや……だから何時に来るのか教えてよ
【んで、何時に来るの?】
【ほんまに嬉しいで】
【ありがとうさんな】
いやいや、だから……!
何時に来るのよ
それから何回もやり取りをしても、時間を教えてくれずに────私は寝落ちをしてしまった。