第1章 優しいキスをして〈1〉
「今日は、朝まで一緒にいられるの?」
「ああ……もちろんだよ」
男は微笑みながら私のシートを倒し、覆い被さってきた。
「なあ……」
耳元で囁きかけてくる男の声に私は何も感じない
「カーセックスしようぜ……」
私の返事も待たずに首すじに舌を這わせてくる。
朝まで一緒にいられるのなら、何も此所でシなくてもいいじゃない
公園の駐車場なんて誰かに見られる確率高いじゃないのよ
心の中では反論するけど言葉にはしない。
男の機嫌を悪くしたくないから。
だから、黙って瞳を閉じ愛撫を受け入れてしまう。
そんな私の気持ちを知らない男は、息を荒くしながら身体に触れてくる。
私のため息を吐息と勘違いして、まだ準備も整っていない秘部に熱くそそり勃ったモノがあてがわれる。
ピリピリと皮膚が裂かれるような痛みに耐えるけど、どうしても息が洩れてしまう。
「なに? カーセックスに興奮しちゃってる?」
お気楽勘違い男の発言に馬鹿らしくなってしまう
悟られないように男の首に腕をまわして抱きしめる。
「ちゃんとイカせてやるからな」
頬にキスを落とされ一気に挿入された。
痛みに歪む顔を感じている顔と勘違いしてるのかな?
「ンハっ……きもちいいぜ……ン」
猿みたいに腰をふる男。
そんな男に身を委ねる私は猿以下……
わかってはいるけど
私は、男から離れるコトが出来ない。
1人でいるのは耐えられないから。