第1章 レイプ
私は、車の窓から外を眺めた。
次第に激しくなる雨。
友達に裏切られ、見知らぬ男達にレイプされ、怪しい男に拉致された。
もう、どうなってもいいや。
どうせ私のことを心配する人なんていないし。
「お前、名前は?」
唐突に男に話しかけられた。
「シュリ。」
「シュリね。俺は黒川(クロカワ)。」
別にこの男の名前なんてどうでも良かった。
「あ、下の名前知りたい?」
「別に。」
「まぁ、教えないけどね。」
この男…黒川とかいう変人は、高級マンションの駐車場に車を停めた。
「着いたよ。降りな。」
車から降り、黒川に付いて行った。
黒川はマンションの最上階の一室に住んでいた。
ベンツに乗って、こんな高級マンションの最上階に住んでるって…どうやら黒川はお金持ちのようだ。
黒川の部屋には必要最低限の物しか置かれてなく、殺風景だった。
「とりあえずシャワー浴びれば?風邪引くよ?」
「…あんた、なんなの?」
「あんたじゃなくて黒川さん、だろ?バスタオルとか浴室に置いてあるから適当に使って。」
そう言って黒川…さんは、濡れたジャケットを脱いだ。
寒いし、とりあえずシャワーを浴びよう。
私は浴室に向かった。